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脇谷友妃子氏研究論文「ゴルフの楽しさとジュニアゴルファーの育成」第T章より

T.緒言
1.問題の所在
 バブル崩壊後、経済の低迷と連動してゴルフ需要の低下が影響するなど、 日本のゴルフ界は様々な問題を抱えている。ゴルフ界はまさに根本的な見直しの 時期であり、早急にゴルフ需要の拡大と次代のスター出現への施策を打つべきといえる。
 そして、ここで注目すべきことは、次代のゴルフ界を担うジュニアの育成についてである。 欧米のゴルフ先進国と比べると日本のジュニアゴルフ環境を改善する必要性が今後より 増すと思われる。

2.研究の目的
 体育・スポーツの経営管理のねらいは、人々の豊かな運動生活を保証するため、 各種の条件を整えることであるが、この考え方をジュニアに当てはめると、 ジュニアのゴルフライフを保証するための各種条件を整えることであり、 ジュニアとゴルフの結合関係が問題にされなければならない。 そして、スポーツ(ゴルフ)の本質論(ゴルフの特性に応じた楽しさ)、 さらには生涯スポーツへの結びつきを考えるなら、自律的接近行動を重視 すべきであり、それらを支援するための多様なゴルフ事業の提供が 大切といえる。
 そこで本研究では、以下の研究課題を設定した。

(1)ゴルフの楽しさの検討
 「ゴルフの楽しさ」をゴルフ愛好家がどのように受けとめ認識しているかを、 スポーツの特性論の中でも、ゴルフは人間にどんな魅力を与え、どんな欲求や 必要を充足するか、といった機能的特性論の視点から問題とし、「ゴルフの楽しさ」 を@男女別、A コース経験の有無別、B ゴルフの技術レベル別(HC)、 C ゴルフ経験年数別、D 階層別(ジュニア、大学生、一般)に把握し、 分析することがねらいである。

(2)ジュニアゴルファーの育成のあり方の検討
A.ゴルフ有識者を対象としてアンケート調査を実施し、これからの 「ジュニアゴルファーの育成」をどのように考えまた期待しているのかを、 スポーツの事業論の立場から問題とし、さらに、ジュニアゴルファーを 育成するための活動のねらいや、望ましいジュニア像及び条件整備に関する 意識を把握し、育成のあり方を検討することがねらいである。
B.ジュニアゴルフ教育の実践者にヒアリング調査を実施し、 ジュニアゴルフ教育や指導の進め方及び、運営上の問題点などを探り、 また、杉並区立高井戸中学校ゴルフ部を事例として取り上げ、アンケート 調査を実施して、その活動状況や問題点を@ クラブ員の視点、A 指導者の 視点から分析することがねらいである。

(3)以上の検討結果をふまえて、ジュニアゴルフ教育やジュニアゴルファー育成の あり方を提言するのが本研究のねらいである。